たくどんの山歩き便り

ガチとまではいかない山歩きを発信します

天狗岩・金松寺山(長野県松本市、標高1964メートル、1625メートル)を登る

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行程の概要

【移動標高】797メートル→1964メートル(差1167メートル)

【山行時間】6時間17分

【移動距離】13.72キロメートル(GPS)計測

【天気】曇り時々晴れ


 

天狗の気分で松本平を望む

林道を登山口まで

もうそろそろ、標高2000メートルに満たない山への山行は、暑くてたまらない。その前にと、松本市の天狗岩・金松寺山へと出かけた。

松本梓川地区の登山口へと車を走らせると、途中ゲートがあり、車でいけるのはここまで。4~5台分の駐車スペースがある。

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自然界との境界を思わせる小さな祠

ゲートを超えると、初夏の青々とした樹木に、太陽の光がさえぎられた林道が続く。

薄暗い中を少し歩くと、一本の大木の根元に小さな祠が祭られている。

森厳とした中にたたずむその祠が、ここまでは人間界で、ここから先は自然界だと告げているようだ。

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自然の音を聞きながら登山口を目指す

林道を歩くこと40分、右側前方に登山口が見えてくる。

林道自体はいたって普通の緩い登山道だが、樹木のにおいを嗅ぎ、緑に目をやり、鳥のさえずりと沢の流れに耳を傾けるだけで、非日常感満載だ。

気分は上々。

とにかくジグザグと登る

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歩きやすい登山道をてくてくと

登山道は、岩や石もほとんどなく、木の根の露出もないため、歩きやすい。

カラマツやスギなどの樹木の中を、山登りらしくジグザグと登っていく。

うつむきながら歩を進め、時折顔を上げては、新緑の隙間からわずかに見える空を見上げる。

たまには、トレーニングのつもりで、一気呵成に坂を駆け上がる。

そうこうしているうちに、金松寺山頂上への東側の分岐に到着。

ここまでおよそ2時間20分、腰を下ろし10分ほど休憩した。

頂上手前は急登

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可憐なツマトリソウ

金松寺山へは帰りによることにし、とりあえずは天狗岩を目指す。

金松寺山の北側を巻くように、平坦な道を進む。

金松寺山の西側の分岐まで来るとそこは尾根。

そこから500メートルほど登ると一旦は平坦な道になるが、そこをすぎると頂上までは急坂を登る。

太陽の日差しを遮ってくれる木がないため、暑くて、疲れる。


 

天狗岩に腰掛けて松本平を望む

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小さな街並みが自分を大きな存在に錯覚させる

登り切ってから、両側が笹に覆われた平坦な道を少し進むと、左側に展望が良さそうな岩場が現れる。そこが天狗岩。

岩の先へと進むごとに、視界がどんどん開けてくる。眺めがよい。

岩に腰掛け、下界を見下ろしていると、天狗のような気分になる。

遠くまでは見通せなかったが、乗鞍岳と御岳山は確認できた。天気が良ければ、富士山まで望めるそうだ。

こういう風に眼下に街並みを見下ろしていると、街より自分の方が大きな存在に感じられてくる。

同じ様に、宇宙旅行に出かけ、宇宙から地球を見たとしてら、「わりと地球は小ぶりだな」と思う気がする。普段では考えもしないことまで考えてしまうのが、山登りの魅力だな。

帰りによった金松寺山の頂上は展望はなし。ハエに襲撃されただけで、そそくさと下山させてもらった。

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帰りに野生の猿たちに遭遇

最後に最高の展望というご褒美が待っている天狗岩の登山だった。

では。