毛無山(長野県下高井郡野沢温泉村、標高1650メートル)を登る
行程の概要
【移動標高】1407メートル→1650メートル(差243メートル)
【山行時間】1時間28分
【移動距離】3.4キロメートル(GPS)計測
【天気】曇のち雨
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神秘の花「サンカヨウ」を愛でる登山
雪が無いゲレンデを登る
野沢温泉村には、観光スポットで知られる麻釜(「おがま」という。高温の温泉が湧き出る)の見物や、良質な温泉へ浸かりに来たことはあったが、山を登りに来たのは初めて。
今回は、村内の最高峰「毛無山」に咲く花「サンカヨウ」を探しにきた。
野沢温泉村側から奥志賀高原栄線を辿って、長坂ゴンドラやまびこ駅に到着。ここが登山口となる。
登山口に着いたのは7時頃。天気が良くなる兆しはない。
曇り空と霧の中、山行を開始した。
山頂までは、基本的に草が生い茂るゲレンデの中を登っていく。
ずっと登り坂。スキー場だから当然だが、木陰らしい木陰もなく、晴天の日ならば、暑くてきついだろう。
山頂からの景色を想像してみる
20分ほど登っただろうか。ゴンドラの終着駅が見えてきた。霧はまだ立ち込めたままで、まったくといっていいほど遠くは見通せない。
雪がない緑のスキー場は、なんだかもの寂しさがあったが、一方で霧のせいか雰囲気もある。
終着駅から10分ほどで頂上に到着。頂上には頂上標らしいものはなかった。
展望スペースを備えた建物があったので入ってみる。
階段を登りきったところに、扉があり、開けると3畳ほどの避難スペースがある。
もう1つ奥の扉の向こうが展望スペースだ。
でかでかと赤字で書かれた「飛降厳禁」の文字が目を引く。
意気込んで飛降する人が後を絶たなかったのか…。
このときもまだあたりは霧が立ち込めたままで、まったく展望はなかった。
晴れていれば見えたであろう山々を、窓際の壁の上に描かれた展望図を見ながらイメージする。
描かれていた山の中には、登ったことがある山も多かった。
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「サンカヨウ」を発見
下山時も、原っぱのゲレンデを登山靴で下っていく。頂上から10分ほど下ったところに、「サンカヨウ」が自生していた。「サンカヨウ」の花びらは、水で濡れると透き通って見える珍しい花。このときは朝露が花びらを少しだけ濡らし、微妙に透き通った花びらを見ることができた。だいだい十前後の花冠が集まって咲き、一つ一つの花冠は小さくてかわいい。飽きることなく10分ほど見ていたが、雨が強く降り出したので、その場を後にする。
この時期にしか見られない「サンカヨウ」を愛でることはできた。ただ、きれいな景色もあわせて眺めたかった。次回は透明な白い花とクリアブルーの空、そして鮮やかな緑を一辺に見られるタイミングで来てみたい。
では、ここで。